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デジタル終活の完全ガイド|トラブル防止手順やデジタル遺品の整理術

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ひとり終活

60歳をすぎて終活について真剣に考えるようになりました。 私は独身なので一人用に調べた事を皆さんにもお伝え出来るサイトを作りました。 トラブルや不安解消のために学びましょう。

デジタル終活の完全ガイド|トラブル防止手順やデジタル遺品の整理術
デジタル終活完全ガイドを探していると、デジタル遺品やデジタル遺産の整理、エンディングノートの書き方といった言葉が次々に出てきて、どこから手を付けるべきか迷ってしまいますよね。

さらにパスワード管理や二段階認証の引き継ぎ、項目を網羅したチェックリストの作成など、やることが非常に多く感じられるかもしれません。

放置してしまうと、サブスク解約が漏れて継続課金が発生し続けたり、スマホロック解除の備えがないために大切な思い出が取り出せなくなったりするリスクやトラブルもあります。

また、ネット銀行相続やネット証券相続のための口座探し、電子マネーやポイント整理、写真やクラウドデータ整理といった金銭・感情両面の課題も無視できません。

SNS追悼アカウントの設定や削除の申請、Google無効化管理ツールの設定やApple故人アカウント管理の準備まで、やるべきことは多岐にわたります。

この記事では、私が個人的に調べて分かった、家族に負担をかけず自分自身もスッキリするための具体的な道筋をまとめました。

記事のポイント

  • デジタル遺品とデジタル遺産を正しく分類して優先順位をつける方法
  • 家族が迷わないためのエンディングノートやパスワード管理のコツ
  • スマホやネット口座、SNSなど項目別の具体的な整理・対策手順
  • トラブルを未然に防ぐための最新機能やサービスの活用ポイント

デジタル終活の完全ガイドで学ぶ基礎知識

デジタル終活の完全ガイドで学ぶ基礎知識

デジタル終活をスムーズに進めるためには、まず「何を」「どう分けるか」という基本を知ることが大切です。

私が整理した、土台となる考え方を紹介します。

デジタル遺品やデジタル遺産の定義と違い

デジタル遺品やデジタル遺産の定義と違い

私がデジタル終活を始めて最初に直面した壁が、「デジタル遺品」と「デジタル遺産」という言葉の使い分けでした。

この2つは似ているようで、実は遺された家族への影響が全く異なります

ここを曖昧にしたまま整理を始めると、後で家族が金銭的なトラブルに巻き込まれたり、大切な思い出が永久に失われたりする原因になりかねません。

私が調べた情報を基に、初心者の方でも分かりやすいように整理のポイントを詳しく解説します。

金銭的価値を持つデジタル遺産のリスク

デジタル遺産とは、一言で言えば「お金に直結するデータ」のことです。

ネット銀行の預金、証券会社の株式や投資信託、FX、暗号資産(仮想通貨)、そして最近増えている電子マネーの残高やポイントなどがこれに該当します。

これらの資産は、物理的な通帳や郵送物がないことが多いため、本人が亡くなった後に家族がその存在にすら気づかず、遺産相続の対象から漏れてしまうリスクが非常に高いです。

さらに、2025年以降の税制改正議論でも注目されているように、暗号資産などは適切な申告漏れがあると、後から多額のペナルティが発生する可能性も否定できません。

家族に不利益を与えないためには、まず「どのサービスに、どれくらいの資産があるのか」という存在の証明を残すことが最優先事項となります。

感情や思い出に寄り添うデジタル遺品の整理

一方でデジタル遺品は、スマホ内の写真、動画、SNSの投稿、メールの履歴、ブログといった「精神的な価値や記録」を指します。

これらは金銭的な価値は低いかもしれませんが、遺族にとっては故人を偲ぶための大切な手がかりです。

しかし、プライバシーの観点からは「人に見られたくない」と感じるデータも含まれているはずです。

デジタル遺品において重要なのは、「残してほしいもの」と「消してほしいもの」の仕分けを自分で行っておくことです。

家族がスマホのロックを解除できなければ、中に保存された写真は二度と見ることができなくなります。

一方で、知られたくない交友関係やプライベートな日記が公開されてしまうトラブルも防がなければなりません。

デジタル遺品の整理は、自分の尊厳を守りつつ、家族に温かな思い出を託すための「最後のメッセージ」だと私は考えています。

デジタル遺産とデジタル遺品の比較表

分類 具体的な例 整理の目的 放置した際のリスク
デジタル遺産 ネット銀行、ネット証券、暗号資産、電子マネー 正確な資産の継承 資産の喪失、相続税の申告漏れ
デジタル遺品 写真、SNS投稿、メール、クラウド上の書類 思い出の共有・整理 思い出の消滅、プライバシーの露呈

※正確な相続手続きや税務判断については、各金融機関の公式サイトを確認するか、専門家へご相談ください。

エンディングノートにもデジタル関係を記載する

エンディングノートにもデジタル関係を記載する

エンディングノートと聞くと、これまでの人生を振り返るような自分史のようなものをイメージするかもしれません。

しかし、私が実際にデジタル終活を調べて感じたのは、これからの時代のエンディングノートは「デジタル情報の指示書」としての役割が非常に大きいということです。

紙のノートは、スマホやパソコンが開けなくなった際に、家族が最初に手に取る「アナログな鍵」になります。

すべてを完璧に記録しようと気負わず、まずは家族が迷わないための最小限の手がかりを記すことから始めましょう。

家族が手続きを進めるための「検索の手がかり」を残す

多くの人が「パスワードをすべて書き写さなければ」と考えがちですが、実はそこまでしなくても家族は助かります。

私たちが本当に残すべきなのは、パスワードそのものよりも「何のサービスを使っているか」という情報です。

例えば「〇〇銀行」「〇〇証券」といった名称と、ログインに使用している「メールアドレス」の組み合わせさえ分かれば、遺族は公式の窓口から正当な手続きを進めることができます。

特に、最近は郵送物が一切届かないネット専用サービスが増えています。

これらは本人がノートに書き残しておかない限り、家族がその存在に気づく手段がほとんどありません

まずはクレジットカードの明細やスマホのアプリ一覧を眺めながら、自分が利用している主要なサービスを「目録」として書き出すことが、デジタル終活の第一歩になると私は考えています。

更新を前提にした「ゆるい管理」が挫折しないコツ

デジタル情報は日々変化します。

パスワードを変更するたびにノートを書き直すのは大変ですし、書き間違いのリスクもあります。

そこで私のおすすめは、詳細な情報はスマホのメモ機能や管理アプリに任せ、エンディングノートには「情報のありか」だけを記しておく方法です。

「パスワードの一覧は、書斎の机の右の引き出しにあるメモ帳に書いてある」といった一文があるだけで、家族の負担は劇的に減ります。

また、ノートに直接パスワードを書くのがセキュリティ的に不安な場合は、自分と家族にしか分からない「ヒント」だけを書いておくのも賢い方法です。

大切なのは、「家族が自力で情報に辿り着けるルート」を確保しておくことです。

一度にすべてを書き上げようとせず、まずは優先度の高いお金周りの情報から、少しずつノートに書き加えていきましょう。

【優先度別】エンディングノートに記載すべきデジタル項目

優先度 記載すべき項目 具体的な内容の例
必須(高) 金融機関・証券口座 銀行名、証券会社名、登録メールアドレス
必須(高) 主要なサブスクリプション 動画配信、音楽、スマホのキャリア決済、月額アプリ
重要(中) 連絡核となるアカウント Apple ID、Googleアカウント、LINEの有無
推奨(低) SNS・クラウドサービス Facebook、Instagram、X(旧Twitter)の利用状況

※上記はあくまで一般的な目安です。正確な情報は各サービスの公式サイトを確認し、最新の状態を保つようにしてください。 

パスワード管理と二段階認証の安全な備え

パスワード管理と二段階認証の安全な備え

現代のセキュリティ技術は日々進化しており、私たちのプライバシーを強固に守ってくれています。

しかし、デジタル終活という観点で見ると、この「強固な守り」が皮肉にも、遺された家族の前に立ちはだかる「難攻不落の壁」へと変貌してしまいます。

特に、パスワードの複雑化や二段階認証の普及により、本人以外がアカウントにアクセスすることは、かつてないほど困難になっています。

私が自分事として調べた結果、単に情報を書き残すだけでは不十分で、いかに安全かつ確実に「鍵」を託すかという設計が重要だと気づきました。

マスターキーへの到達経路を設計する

すべてのサービスのIDとパスワードをノートに書き写すのは、非常に手間がかかる上に、変更のたびに修正が必要で現実的ではありません。

そこで私が推奨したいのが、パスワード管理アプリやブラウザの保存機能を活用し、その「マスターパスワード」だけを共有するという方法です。

これなら、ノートに記す情報は一箇所分だけで済み、情報の更新もデジタル上で完結します。

ただし、その唯一のマスターパスワードを紛失してしまえば、すべてのデータが取り出せなくなるというリスクも孕んでいます。

私は、マスターパスワードを記したメモを信頼できる場所に物理的に保管し、その「保管場所」だけを家族に伝えておくのが、セキュリティと利便性のバランスが取れた方法だと考えています。

ログイン情報そのものではなく、「情報へのたどり着き方」を設計することが、デジタル終活のスマートな進め方と言えるでしょう。

二段階認証の突破口となるスマホ端末の管理

パスワードが分かっていても、次に家族を悩ませるのが「二段階認証」です。

ログインしようとすると、本人のスマホにショートメッセージ(SMS)が届いたり、認証アプリでの承認を求められたりする仕組みです。

本人のスマホがロックされたままでは、この認証コードを確認することができず、手続きが完全にストップしてしまいます。

つまり、デジタル終活の出発点は、スマホ端末のロック解除を家族ができる状態にしておくことに集約されます。

スマホさえ開ければ、二段階認証の通知を受け取れるだけでなく、登録されているメールアドレスやアプリ課金の状況も確認できるようになります。

私は、スマホのパスコードを教えることに抵抗がある場合、死後のみ開封を許可する封筒を用意したり、各メーカーが提供している公式の「遺産継承機能」を事前に設定しておくことが、最も確実なトラブル対策になると感じています。

家族に「鍵」を渡す準備は、早すぎるということはありません。

【管理手法別】パスワードと二段階認証の備え方比較

管理手法 メリット デメリット・注意点
紙のノートに全記載 ネット環境不要で誰でも見られる 更新が大変、紛失・盗難時のリスク大
管理アプリ+共有 最新の状態を常に維持できる マスターパスワードの管理が生命線
スマホの緊急時機能 OS標準機能で信頼性が高い 事前の設定とOSアップデートの把握が必要

※上記はあくまで一般的な比較です。パスワード管理アプリや各OSの機能を利用する際は、必ず公式サイトで最新の仕様や設定手順を確認してください。最終的な管理方法の判断は、ご自身の責任において行うか、必要に応じて専門家へ相談されることをおすすめします。

項目別の棚卸しに役立つチェックリスト活用

項目別の棚卸しに役立つチェックリスト活用

デジタル終活を始めようと思っても、私たちの生活はすでに膨大なデータやオンラインサービスに囲まれており、「どこから手を付ければいいか分からない」と立ち止まってしまうのが普通です。

私も最初は途方に暮れましたが、情報を整理する中で気づいたのは、闇雲にリストを作るのではなく、「家族が困る順番」でカテゴリー分けをすることの重要性です。

全体像を可視化することで、漠然とした不安が具体的なタスクへと変わり、無理なく進められるようになります。

デジタル資産の「死角」をなくす棚卸しのコツ

棚卸しをする際、多くの人が忘れてしまいがちなのが「物理的な通知が来ないサービス」です。

ネット銀行や証券だけでなく、知らず知らずのうちに貯まっているポイントサイトの残高や、スマートフォンの月額課金(アプリ内サブスクリプション)などは、本人が意識してリスト化しない限り、死後そのまま放置されてしまいます。

効率的な棚卸しのコツは、クレジットカードの利用明細とメールの受信箱を遡ることです。

月額の引き落としが発生しているサービスや、会員登録完了の通知メールが見つかれば、それがそのままあなたの「デジタル資産・負債リスト」の項目になります。

まずは正確さよりも、「何を使っているか」を漏れなく拾い上げることが大切です。

効率的な整理を支える「3ステップ」の運用法

リストを作成した後は、それらを一度に片付けようとせず、フェーズを分けて管理することをおすすめします。

ステップ1は「存在の把握」、ステップ2は「情報の集約(IDや登録メールの紐付け)」、そしてステップ3が「家族への共有」です。

このステップを踏むことで、情報の更新が楽になり、終活が「終わらない作業」になるのを防げます。

特に、「重要度は高いが、普段は意識しないもの」をチェックリストの上位に置くことが、遺族の負担を最小限にするための秘策です。

私が実際に活用し、効果を実感した優先度別のチェックリストを以下にまとめました。

これを見ながら、まずは30分だけ時間を取って、自分のスマホを眺めることから始めてみてください。

デジタル終活・優先度別チェックリスト

カテゴリー 具体的な項目例 優先度 確認・記録のヒント
金銭・資産 ネット銀行、証券、FX、暗号資産、電子マネー、ポイント 最高 金融機関名と登録メールアドレスを優先して記載する
固定費・課金 サブスク(動画・音楽)、スマホ料金、キャリア決済、サーバー代 カード明細から「毎月の引き落とし」を特定する
連絡・認証 メールアカウント、二段階認証用端末、主要な連絡先(SNS等) スマホのロック解除方法がすべての鍵になる
思い出・記録 クラウド上の写真・動画、PC内データ、SNS投稿、ブログ 残したいものと消したいものの仕分けを自分で行う
仕事・公共 仕事用クラウド、会員制サイト、マイナポータル等の公的サイト 関係者に迷惑がかからないよう「引き継ぎ先」を検討する

※数値や優先度は一般的な目安です。

ご自身の利用状況に合わせてカスタマイズしてください。

正確な解約・相続手続きについては、必ず各サービスの公式サイトや最新の規約を確認し、不明点は専門家へ相談されることを推奨します。

デジタル終活の実践手順

デジタル終活の実践手順

基礎を押さえたら、次は具体的な作業に移ります。

私が実際に調べて「これは外せない」と感じた、具体的な整理の手順を紹介します。

サブスク解約や継続課金の漏れを防ぐ方法

サブスク解約や継続課金の漏れを防ぐ方法

デジタル終活を進める中で、最も現実的な「負の遺産」になりかねないのがサブスクリプション(定額制サービス)の解約漏れです。

国民生活センターの「見守り新鮮情報 第505号」でも注意喚起されている通り、本人が亡くなった後もクレジットカードやキャリア決済を通じて月額料金が引き落とされ続けるトラブルが多発しています。

遺族はどのサービスに加入しているか把握できず、督促状が届いて初めて発覚するというケースも少なくありません。

私は、家族に無駄な出費をさせないために、まずは「支払いルート」を遮断する準備が不可欠だと感じています。

クレジットカード明細とキャリア決済の徹底確認

サブスクリプションの多くは、クレジットカードやスマートフォンのキャリア決済に紐付いています。

対策として私が最も有効だと感じたのは、過去3ヶ月〜半年分の利用明細をすべてチェックすることです。

月払いだけでなく、年払いのサービスを見落とさないためにも、少し長期間の遡りが推奨されます。

明細の中に「APPLE COM BILL」や「Google Services」といった記載があれば、それはアプリ経由の課金である可能性が高いです。

また、動画配信サービスや音楽配信、オンラインストレージなど、普段当たり前のように使っているサービスを一つずつリストアップし、エンディングノートに「契約先一覧」を記しておくことが、家族にとって最大の助けになります。

サービス名さえ分かれば、遺族は各社のカスタマーサポートを通じて解約手続きを進めることができるからです。

「アカウント削除=解約」ではない落とし穴

よくある勘違いとして、「スマホを解約すればサブスクも止まる」「アプリをアンインストールすれば課金も終わる」というものがありますが、これは非常に危険です。

多くの場合、サービスのアカウントと支払契約は独立しており、適切な退会手続きを踏まない限り課金は止まりません

特にApple IDやGoogleアカウントに紐付いたサブスクリプションは、端末そのものが手元になくても契約が継続される仕組みになっています。

私は、家族が私のスマホを操作して解約できるように、設定画面のどこからサブスクリプションの一覧を確認できるかを、図解やメモで残すようにしています。

もし手続きが複雑で自分でも把握しきれない場合は、支払いを一つのクレジットカードに集約し、最悪の事態には「カードを止める」という最終手段を家族が取れるようにしておくのも、現実的な防衛策の一つと言えるでしょう。

サブスクリプション解約に関する注意点と確認ポイント

確認すべき項目 主なチェック場所 見落としやすいリスク
クレジットカード明細 WEB明細、紙の通知書 年払い設定のサービスは1年前まで遡る必要あり
キャリア決済 My docomo、au ID、My SoftBank等 回線解約後も課金が続く「外部サービス」に注意
アプリ内課金 iOS設定「サブスクリプション」、Google Play「支払いと定期購入」 ID・パスワードが不明だと遺族が管理画面に入れない
公共料金・ネット回線 プロバイダ契約、レンタルサーバー、ドメイン 自動更新設定により、解約忘れが数年単位の損失になる

※上記は一般的な目安であり、サービスごとに仕様は異なります。

正確な解約手順や契約状況については、必ず各サービスの公式サイトやサポート窓口にて最新情報をご確認ください。

判断に迷う場合は、専門家や各社の公式窓口へ相談されることを推奨します。

スマホロック解除に向けたスペアキーの作り方

スマホロック解除に向けたスペアキーの作り方

デジタル終活において、スマートフォンのロックを解除できるかどうかは、すべての手続きの成否を分ける「最大の関門」です。

写真や連絡先、ネット銀行の認証アプリまで、現代のあらゆる情報はスマホの中に集約されているからです。

2025年の調査(GOODREI調べ)では、遺族の約76%が解除に成功している一方で、約4分の1のケースではアクセスを断念しているという厳しい現実が浮き彫りになりました。

私が自分事として考えたとき、一番の恐怖は「家族が思い出に触れられないまま、端末を初期化せざるを得なくなること」でした。

そうならないために、生体認証に頼りすぎない具体的な備えを考えておく必要があります。

生体認証の落とし穴とパスコードの絶対性

最近のスマホは指紋や顔認証(生体認証)が主流ですが、デジタル終活の観点ではこれらだけでは不十分です。

なぜなら、スマホの電源を再起動した直後や、一定時間が経過した後は、必ず数字や英数字のパスコード入力が求められるからです。

また、死後、遺族が本人の指や顔を使ってロックを解除しようとすることは、技術的・倫理的にもハードルが高く、失敗を繰り返すと端末に強力なロックがかかってしまうリスクもあります。

つまり、最終的に家族を助けるのは生体認証ではなく、物理的な「数字のパスコード」です。

私は、普段どんなに便利な機能を使っていても、緊急時に備えて「パスコードそのもの」を家族に託す手段を確保しておくことが、最も確実なスマホロック解除の対策になると確信しています。

家族が迷わず見つけられる物理的保管のアイデア

パスコードをデジタルデータとして保存しておくのも手ですが、そのデータを見るためにスマホのロック解除が必要という本末転倒な状況になりがちです。

そこで私が実践しているのが、アナログな手法を組み合わせた「物理的なスペアキー」の作成です。

例えば、名刺サイズの紙にパスコードを記入し、修正テープ等で隠した状態でエンディングノートに貼り付けておく、あるいは「スマホの鍵」と書いた封筒を金庫や重要書類入れに保管しておくといった方法です。

国民生活センターの助言(見守り新鮮情報 第505号)でも、遺族がロック解除できるようにパスワードを整理しておくことが推奨されています。

ポイントは「教える」ことよりも、いざという時に「見つけてもらう」導線を作っておくことです。

私は、信頼できる家族に対し、「もしもの時はあの場所にある封筒を見てほしい」と一言伝えておくだけでも、遺族の心理的な不安を劇的に解消できると考えています。

【比較】スマホのパスコードを保管する主な方法と特徴

保管方法 具体的なやり方 メリット デメリット・注意点
封筒・金庫法 パスコードを紙に書き、封印して保管 ITに詳しくない家族でも見つけやすい 保管場所を伝える必要がある、盗難リスク
修正テープ法 ノートに書き、修正テープで隠す パッと見で内容が分からず安全 間違えて捨てられる可能性がある
公式機能(Apple等) 「故人アカウント管理」等の機能を設定 メーカー公式の手順で信頼性が高い 事前の設定とアクセスキーの共有が必須
分散保管法 パスコードを2つのメモに分けて保管 セキュリティ強度が非常に高い 家族が揃わないと解除できない手間がある

※数値や確率は一般的な目安です。機種やOSのバージョンによって、ロック解除の仕様や連続失敗時の挙動は異なります。ご自身の端末の正しい仕様は、必ず各メーカーの公式サイトで最新情報をご確認ください。

ネット銀行相続やネット証券相続の口座探し

ネット銀行相続やネット証券相続の口座探し

ネット銀行やネット証券の最大の特徴は、通帳や郵送物が一切届かない「ペーパーレス」であることです。

これが相続の場面では「資産の蒸発」とも呼べる深刻な事態を招きます。

私が自分なりに調べた際、多くの遺族が故人の預金や株式の存在に気づかないまま、休眠口座として放置されてしまうリスクを知り、強い危機感を覚えました。

家族に苦労をかけないためには、まず口座の「存在」を可視化する準備が絶対に必要です。

デジタルな足跡から隠れた口座を特定する方法

もし何の準備もしていなかった場合、遺族は「デジタルの足跡」を辿るしかありません。

具体的には、本人のスマホにインストールされている銀行・証券アプリを確認したり、メールの受信箱で「口座開設」「契約完了」「配当金」「電子交付」といったキーワードで検索をかけたりする作業です。

しかし、これらはスマホのロックが解除できていることが大前提となります。

私は、家族がこうした膨大な作業に追われないよう、主要な金融機関名と口座種別を書き出した「財産目録」をアナログな形式で残しています。

暗証番号まで書く必要はありません。

金融機関名さえ分かれば、遺族は「相続が発生した」と各社の問い合わせ窓口へ連絡し、死亡診断書や戸籍謄本を提出することで、正式な財産照会や名義変更の手続きに進めるからです。

相続手続きの鍵を握る登録メールアドレスの把握

オンライン完結型の金融機関では、郵送物の代わりに「登録メールアドレス」がすべての情報のハブ(拠点)となっています。

相続の手続き中、金融機関からの通知や必要書類の案内は、すべてそのアドレス宛に届くことが多いからです。

私が実践しているのは、金融機関名とセットで「どのメールアドレスを登録に使っているか」を明確に記しておくことです。

また、最近はログイン時にスマホへのショートメッセージ(SMS)を求める二段階認証を導入している機関がほとんどです。

手続きをスムーズに進めるためには、メールアドレスだけでなく、認証用のスマホ端末そのものが「家族にとって開ける状態」であることが、預金や株式を確実に引き継ぐための生命線となります。

家族に負担をかけない「スマートな相続」は、こうした小さな情報の整理から始まると私は確信しています。

【比較】店舗型銀行とネット銀行の相続における違い

項目 店舗型(窓口あり) ネット専用(店舗なし)
口座発見のヒント 通帳、キャッシュカード、郵送物 スマホアプリ、登録完了メール、SMS
手続きの場所 全国の支店窓口 専用のWEBフォーム、または郵送
重要となる情報 届出印、通帳、本人確認書類 登録メール、スマホの操作権、必要書類のアップロード
放置のリスク 遺族が気づく可能性が高い 存在がわからず、遺産分割協議から漏れる

※上記は一般的な傾向をまとめたものです。実際の相続手続きや必要書類は、各金融機関の規約や最新の法律(民法・税法など)によって異なります。正確な情報は必ず各社の公式サイトをご確認ください。判断に迷う場合や資産額が大きい場合は、弁護士や税理士などの専門家へ相談されることを強くおすすめします。

電子マネーやポイント整理で不利益を避ける

電子マネーやポイント整理で不利益を避ける

電子マネーやポイントの整理は、銀行口座や証券に比べて一つ一つの金額が小さいため、つい後回しにしてしまいがちです。

しかし、複数のサービスを合計してみると数万円分、人によっては数十万円相当の価値が眠っていることも珍しくありません。

私が自分自身の持ち物を振り返ってみて驚いたのは、その「権利」の脆さです。

実体のないデジタルな資産は、本人の死亡と同時に権利が消滅してしまうケースが非常に多いため、適切な対策を講じなければ、せっかく蓄えた資産がただ露に消えてしまうことになります。

相続できる資産と失効する権利の境界線

電子マネーやポイントの扱いで最も注意すべき点は、サービスごとに「相続の可否」が全く異なることです。

一般的に、現金をチャージして使う「プリペイド型電子マネー(PayPayやSuicaなど)」は、規約によって残高の払い戻しや承継が認められる場合があります。

一方で、買い物などで付与される「ポイント(楽天ポイントやdポイントなど)」は、一身専属的な権利とみなされ、本人が亡くなった瞬間に失効し、家族への譲渡も認められないことが一般的です。

私が規約を読み込んで感じたのは、家族に「後で手続きしてね」と頼むよりも、元気なうちに自分で道筋をつけておく方が圧倒的に効率的だということです。

もし高額なポイントを保有しているなら、それを放置することは、家族に渡せるはずの現金を捨てているのと同義です。

まずは自分がどのサービスにどれだけの「価値」を預けているのか、その全体像を把握することから始めましょう。

高額ポイントの損失を防ぐ「使い切り」と「移行」

確実に不利益を避けるための最も賢い方法は、「溜め込まずに使い切る」、あるいは「家族に移行できるものは今のうちに済ませる」というシンプルなアクションです。

私は、有効期限があるポイントや、相続が認められない可能性が高いポイントについては、日常の買い物や共通ポイントへの交換を通じて、早めに「現金に近い形」か「目に見える形」に変えるようにしています。

また、オートチャージ設定の解除も忘れてはいけないポイントです。

本人のスマホが家族の手に渡った際、設定が生きていると、解約手続き中に意図せぬチャージが発生し続け、無駄な出費を招く恐れがあります。

私は、エンディングノートに各サービスの残高目安を記すと同時に、「使い切り優先」や「家族の共通アカウントへの集約」といった具体的な方針をメモしています。

これにより、家族が複雑な規約を読み解く負担を減らし、スムーズに資産を整理できるようになると考えています。

【整理用】主要な電子マネー・ポイントの確認ポイント

種類 主なサービス例 一般的な相続の傾向 推奨される生前対策
電子マネー PayPay、モバイルSuica、WAONなど 残高の払い戻しや承継が可能な場合がある オートチャージの解除、高額残高の消費
共通ポイント 楽天ポイント、dポイント、Vポイントなど 原則として本人の死亡により失効することが多い 家族との共有設定(可能な場合)、日常の買い物で消費
航空マイル JAL、ANAなどのマイレージ 所定の手続きにより遺族への承継が認められる傾向 会員番号の記録、相続時の必要書類の把握

※上記はあくまで一般的な傾向であり、各社の利用規約は頻繁に更新されます。正確な情報は必ず各サービスの公式サイトにて最新の規約をご確認ください。特にポイントの承継可否については、個別の契約状況によって異なる場合があるため、不明な点は各社サポート窓口へ相談されることをおすすめします。

写真やクラウドデータ整理の優先順位とコツ

写真やクラウドデータ整理の優先順位とコツ

デジタル終活の中で最も時間がかかり、かつ感情的なエネルギーを消耗するのが写真や動画、クラウドデータの整理です。

スマホの普及により、私たちの手元には数千、数万単位の画像が溜まっています。

これをすべて完璧に整理しようとすると、終わりが見えずに挫折してしまいます。

私が自分自身のデータを見直した際に重要だと感じたのは、すべてを整理することではなく、「家族に託す価値のあるもの」を厳選するという引き算の考え方です。

膨大なデータの中から、本当に大切な思い出だけを浮き彫りにする工夫が求められます。

「ベストショット」だけを家族に託すキュレーション術

遺された家族が数万枚の画像フォルダを渡されても、整理の負担が増えるだけで、結局一枚も振り返られないという悲劇が起きがちです。

私は、家族に見せたい大切な写真だけを特定のフォルダにまとめたり、お気に入りの写真を100枚程度に絞って物理的なフォトブックやUSBメモリに保存したりする方法を実践しています。

また、プライバシーを守るために「見られたくないもの」を仕分けることも重要です。

パスワード付きの隠しフォルダに移すか、自分がいなくなった後に自動で消去される設定を検討しましょう。

「見せるもの」を明確にするだけで、家族は迷うことなく、あなたの最高の笑顔や大切な思い出に触れることができるようになります。

クラウドサービスの「不活動設定」を味方につける

GoogleフォトやiCloudなどのクラウドサービスは便利ですが、本人がアクセスできなくなった後の挙動はサービスによって異なります。

一定期間ログインがない場合にデータを自動消去する設定や、逆に信頼できる特定の人に閲覧権限を譲渡する設定などが存在します。

私は、これら各サービスの「死後事務機能」をあらかじめチェックし、「自分がログインできなくなった後のシナリオ」を自分でコントロールすることが、現代のデジタル整理における最大のコツだと感じています。

データの整理は一度に終わらせようとせず、例えば「旅行の後」や「年末年始」などのタイミングを決めて、少しずつ進めていくのが現実的です。

クラウドの空き容量を確保することは、今の自分の生活を快適にするだけでなく、将来の家族への優しさにも繋がります。

まずは「今、一番大切だと思う写真」を一枚選ぶことから始めてみましょう。

【データ別】写真・クラウド整理の優先度と保管方法の目安

データの種類 整理の優先度 推奨される保管・対策 家族への共有方法
家族・友人の写真 最高 ベストショットを厳選して別保存 共有フォルダ設定、物理USBの保管
重要書類のスキャン 契約書や権利書等のクラウド保存 「故人アカウント管理」機能の活用
日常のメモ・風景 不要なものは定期的に一括削除 特になし(自然消滅でも可)
仕事・機密データ 引き継ぎ不要なものは完全消去 パスワード付きフォルダの所在を伝える

※上記は一般的な優先順位を整理したものです。クラウドサービスの仕様変更により、データの保持期間や共有方法が変わる可能性があります。正確な設定手順については、必ず各サービスの公式ヘルプ等で最新情報をご確認ください。判断に迷うデータについては、専門のデジタル遺品整理業者等へ相談されることもご検討ください。

デジタル終活の完全ガイドで備えるトラブル対策

デジタル終活の完全ガイドで備えるトラブル対策

最後は、技術的な機能やサービスを使って、自分がいなくなった後の処理を「自動化」または「仕組み化」する方法です。

実際に起きたデジタル遺品トラブル事例と対策

実際に起きたデジタル遺品トラブル事例と対策

私がデジタル終活の必要性を痛感したのは、現実に起きているトラブルの生々しさを知った時でした。

形のないデジタルデータは、問題が起きた際の影響が見えにくく、気づいた時には手遅れになっているケースが少なくありません。

良かれと思って行動した遺族が、逆に状況を悪化させてしまう悲劇も実際に起きています。

私が調べた「本当にあったトラブル」を基に、私たちが今すぐ講じるべき具体的な防衛策を深掘りします。

放置アカウントの「デジタルゾンビ化」による二次被害

SNSやメールアカウントが放置されると、サイバー犯罪者の格好の標的になります。

いわゆる「デジタルゾンビ」状態となったアカウントが乗っ取られ、故人の名前で友人や知人に詐欺メッセージが送られるという最悪のトラブルが報告されています。

これは、亡くなった方の社会的信用を傷つけるだけでなく、大切な人たちを実害に巻き込んでしまう非常に悲しい事例です。

これを防ぐためには、主要なSNSで「追悼アカウント」の設定を行うか、一定期間利用がない場合にアカウントを自動削除する設定(Googleの無効化管理ツールなど)を事前に済ませておくことが有効です。

私は、SNSごとに「死後どうしてほしいか」の意思を明確にし、家族が公式な手続きルートを迷わず見つけられる準備をしておくことが、自分と大切な人を守る唯一の方法だと考えています。

良かれと思った「パスワードの推測」が招く永久ロック

遺族が最もやってしまいがちな失敗が、スマホのロック解除を自力で試みることです。

誕生日の組み合わせなどを何度も入力し、失敗を繰り返した結果、端末に強力なセキュリティロックがかかり、二度とデータを取り出せなくなるというトラブルが多発しています。

特にiPhoneなどの最新端末では、一定回数以上のミスで内部データが完全に消去される設定になっている場合もあり、こうなるとメーカーのサポートですらお手上げとなります。

また、遺族による勝手なログインは、厳密にはサービスの利用規約違反に当たる可能性もあり、法的なトラブルに発展するリスクもゼロではありません。

対策として私が実践しているのは、自力でこじ開けようとせず、「まずは公式の遺族向け窓口へ連絡すること」という指示を家族に残しておくことです。

正しい手続きさえ知っていれば、不必要なリスクを負わずに、法的な権利として情報を整理・承継することが可能になります。

【実例に学ぶ】デジタル遺品の典型トラブルと回避策一覧

トラブルの類型 具体的な被害・リスク 生前にできる最強の対策
アカウント乗っ取り 故人の名義でなりすまし詐欺や迷惑投稿が行われる Google「無効化管理ツール」やSNSの死後設定を完了させる
スマホの強制初期化 ロック解除の失敗により、写真や連絡先が永久に消滅する 物理的なパスコードのスペアキーを作成し、保管場所を伝える
サブスクの課金継続 解約窓口がわからず、数ヶ月間無駄な支払いが続く クレジットカード明細からサービスを洗い出し、目録を作成する
資産の発見漏れ ネット銀行や仮想通貨の存在に気づかず、遺産が消える 利用している全金融機関名をエンディングノートに記す

※上記は実際に行われた相談事例や報道を参考にまとめた一般的な傾向です。個別のトラブルへの対応や法的解釈は状況によって異なるため、正確な情報は各サービスの公式サイトや消費生活センター、または弁護士等の専門家へ相談し、最終的な判断を仰いでください。

SNS追悼アカウントの設定や削除の申請手順

SNS追悼アカウントの設定や削除の申請手順

SNSは私たちの日常的な交流の場ですが、本人が亡くなった後は、管理されないまま放置されることで、思わぬトラブルの火種になることがあります。

私が調べて驚いたのは、サービスによって「追悼の場として残す」か「完全に消去するか」の選択肢が大きく異なる点です。

家族が戸惑わないよう、代表的なサービスの仕組みを理解し、自分の意思を整理しておくことが不可欠です。

放置されたアカウントが乗っ取られて悪用されるケースも報告されているため、デジタル上の「顔」をどう畳むかは、家族への最後の配慮と言えるでしょう。

追悼アカウント機能で「デジタル墓標」を残す選択

FacebookやInstagramには「追悼アカウント」という独自の機能があります。

これは、プロフィールをそのまま存続させつつ、誰もログインできない状態にして安全に保護する仕組みです。

生前に「追悼アカウント管理人」を指定しておけば、その人が死後にプロフィールの写真を変更したり、追悼の投稿を管理したりすることが可能になります。

私は、「勝手にログインされて中身(DMなど)を見られるのは嫌だが、友人との思い出の場所は残したい」という場合に、この機能が非常に有効だと感じています。

ただし、この設定を有効にするには、遺族が運営側に死亡証明書類を提出し、正式なリクエストを送る必要があります。

自分がどうしたいかを明確に伝えておかないと、遺族は「消すべきか残すべきか」で頭を抱えることになってしまいます。

主要SNS別の死後対応と必要書類の準備

全てのSNSに追悼機能があるわけではありません。

例えばX(旧Twitter)には2026年現在も公式な追悼機能はなく、遺族からの申請による「アカウント削除(非アクティブ化)」が基本となります。

また、日本人の生活インフラであるLINEについては、アカウントは「一身専属的」なものとされており、家族が引き継ぐことは規約上認められていません。

つまり、本人の死亡とともにアカウントは削除されるのが原則です。

遺族が削除を申請する場合、基本的には「故人の死亡が確認できる書類(除籍謄本や死亡診断書の写しなど)」と「申請者が正当な遺族である証明(本人確認書類)」が求められます。

私は、家族がこれら膨大な手続きに迷わないよう、使っているSNSのアカウント名(ユーザー名)と希望する処理方法を一覧化してメモしています。

手続きのURLなどを一緒に記しておけば、家族の負担はさらに軽くなるはずです。

【最新】主要SNSの死後対応まとめ

サービス名 対応プラン 遺族申請時の主な必要書類 生前設定の可否
Facebook 追悼アカウント化、または削除 死亡診断書、除籍謄本、死亡届など 可(管理人の指定が可能)
Instagram 追悼アカウント化、または削除 死亡証明書、故人の出生証明書など
X (旧Twitter) アカウントの削除のみ 死亡証明、申請者の本人確認書類 不可(遺族申請が基本)
LINE アカウントの閉鎖・削除 (原則として承継不可) 不可

※上記は2026年1月現在の一般的な情報をまとめたものです。各サービスの利用規約や申請手順は頻繁にアップデートされるため、正確な情報は必ず各公式サイトの最新ヘルプをご確認ください。判断に迷う場合やトラブルが予想される場合は、専門家へ相談されることをおすすめします。

Google無効化管理ツールの設定と注意点

Google無効化管理ツールの設定と注意点

Googleアカウントは、GmailやGoogleフォト、YouTube、Googleドライブなど、私たちの生活のあらゆる場面に深く根ざしています。

もし自分に万が一のことがあり、これらの膨大なデータが放置されたらどうなるでしょうか。

私が調べて最も感銘を受けた機能の一つが、この「無効化管理ツール(Inactive Account Manager)」です。

これは、一定期間アカウントに動きがない場合に、システムが自動的に作動して「データの共有」や「アカウントの削除」を実行してくれる、いわばデジタルの遺言執行システムです。

これほど心強い公式機能は他にありませんが、正しく設定しておかないと、意図しないタイミングでデータが消えてしまうリスクもあります。

データの共有範囲と信頼できる連絡先の指定

このツールの優れた点は、信頼できる連絡先を最大10人まで指定し、それぞれの人に「どのデータを見せるか」を細かく選べることです。

例えば、家族には写真や連絡先を共有し、仕事のパートナーにはドライブ内の特定のファイルだけを共有するといった使い分けが可能です。

私は、「すべてを見せるのではなく、必要な人に必要なものだけを託す」というこの仕組みこそが、プライバシーを守りつつ責任を果たすための現実的な解決策だと感じています。

設定した待機期間(最短3ヶ月から最長18ヶ月まで選択可能)が経過すると、Googleがまず本人にSMSや予備のメールアドレスで警告を送ります。

それでも反応がない場合にのみ、事前に指定した家族へデータのダウンロード用リンクが送られる仕組みです。

私は、この「猶予期間」の設定を、入院や長期不在の可能性も考慮して半年から1年程度に設定しておくのが、誤作動によるトラブルを防ぐためのコツだと考えています。

アカウントの最終的な削除と注意点

データの共有が終わった後、アカウント自体を完全に削除するかどうかも自分で選択できます。

削除を選んだ場合、共有された人たちがデータをダウンロードする期間が終了した後に、Gmailの履歴やYouTubeの投稿なども含めたすべてが消去されます。

私は、放置されたアカウントが乗っ取り被害に遭うのを防ぐために、最終的には削除を選択するのが最もクリーンな畳み方だと思っています。

ただし、注意が必要なのは、この設定は「ログイン」の有無で判断されるという点です。

スマホで自動ログイン状態であっても、長期間Googleのサービスを積極的に利用していないと、システムに「不在」と判断される可能性があります。

私は、設定内容を忘れてしまわないよう、年に一度は設定画面を確認し、共有する相手のメールアドレスが有効か、待機期間は適切かを再考する習慣をつけることが、デジタル終活を「生きた計画」にするために不可欠だと確信しています。

【Google無効化管理ツール】設定時の主要チェック項目

設定フェーズ 具体的な設定内容 ここがポイント!
待機期間の決定 3, 6, 12, 18ヶ月から選択 短すぎると入院中に作動する恐れがあるため「半年以上」を推奨
連絡先の追加 最大10名のメールアドレスを登録 共有相手の承諾を事前に得ておくとスムーズです
共有データの選択 フォト、ドライブ、メール等、個別に指定 プライバシーを考慮し、本当に必要なデータのみを選択する
最終処理の選択 アカウントの完全削除の有無 削除を選ぶと、すべての関連データが復旧不能になるので慎重に

※上記設定項目はGoogleアカウントの「データとプライバシー」メニューから変更可能です。Googleの仕様変更により名称や手順が変わる場合があるため、正確な操作方法は必ずGoogle公式の最新ヘルプをご確認ください。設定の反映やデータの扱いに不安がある場合は、事前にテストを行うか、専門家へ相談されることをおすすめします。

Apple(iPhone)故人アカウント管理機能の活用術

Apple(iPhone)故人アカウント管理機能の活用術

日本で多くの人が利用しているiPhone。

その中には、家族との思い出の写真や大切な友人とのメッセージ、日々の備忘録であるメモなど、かけがえのないデータが詰まっています。

私がiPhoneユーザーとして「これだけはやっておくべきだ」と確信したのが、Appleが提供する「故人アカウント管理連絡先(デジタル遺産)」の設定です。

これまでは、本人が亡くなった後に家族がデータを取り出すのは至難の業でしたが、この機能を活用することで、公式な手順に則って大切なデジタルの遺産を確実に引き継げるようになります。

信頼できる人を管理連絡先に指定する手順

この機能の素晴らしい点は、生前に「誰が自分のデータにアクセスできるか」を指定しておけることです。

設定は驚くほど簡単で、iPhoneの「設定」アプリから自分の名前を選び、「サインインとセキュリティ」の中にある「故人アカウント管理連絡先」から追加できます。

ここで家族や信頼できる友人を指定すると、Appleから「アクセスキー」が発行されます。

このアクセスキーは、いわばデジタルの宝箱を開けるための「半分に割られた鍵」のようなものです。

もう半分の鍵は「本人の死亡証明書」です。

遺族がこの2つを揃えてAppleに申請することで、初めて写真やビデオ、バックアップデータなどにアクセスできるようになります。

私は、パスワードを直接教えることに抵抗がある方こそ、このプライバシーを守りつつ継承を可能にする仕組みを積極的に活用すべきだと感じています。

アクセスキーの保管と引き継げるデータの範囲

アクセスキーを発行した後は、その「渡し方」が重要になります。

メッセージで送ることも可能ですが、iPhoneが壊れたり紛失したりするリスクを考えると、印刷してエンディングノートと一緒に保管しておくのが最も確実です。

私は、デジタル上の鍵だからこそ、あえてアナログな紙として残しておくことの安心感に勝るものはないと思っています。

これにより、もしもの時に家族が「どこを操作すればいいのか分からない」という状況を回避できます。

ただし、この機能でもすべてが引き継げるわけではない点には注意が必要です。

例えば、iCloud上の写真やメモは対象ですが、Appleで購入した映画や音楽のライセンス、パスワードを保存している「キーチェーン」などは、セキュリティや権利上の都合で引き継ぎの対象外となるケースが多いです。

自分が「何を一番残したいのか」を考え、必要に応じて重要な情報は別の方法でも残しておく。

この機能の限界を知った上での活用こそが、賢いデジタル終活のコツだと言えそうです。

【Apple故人アカウント管理】引き継げるデータの早見表

データの種類 アクセス可否 具体的な内容例
思い出の記録 〇 アクセス可能 iCloud写真、iCloud共有アルバム、ビデオ
コミュニケーション 〇 アクセス可能 メッセージ(iMessage)、メール、連絡先
個人データ・記録 〇 アクセス可能 メモ、カレンダー、iCloudドライブのファイル、バックアップ
高度なセキュリティ × アクセス不可 キーチェーン(保存されたパスワード)、Apple Payの情報
有料コンテンツ × アクセス不可 購入した映画、音楽、ブック、アプリ内課金

※2026年1月現在のApple公式情報を参考にしています。引き継ぎにはiOS 15.2以降が必要です。データの種類やアクセス権の詳細はAppleの利用規約アップデートにより変更される可能性があるため、正確な情報は必ずAppleの公式サイトをご確認ください。最終的な設定や共有の判断は、ご自身の責任において行ってください。

デジタル終活サービスの選び方の基準

 

デジタル終活サービスの選び方の基準

デジタル終活への関心が高まる中で、最近では個人をサポートする専門のサービスが次々と登場しています。

かつては自力でメモを残すのが主流でしたが、現在は大手金融機関やIT企業が提供する「デジタルエンディングノート」や、データの自動継承システムなど、選択肢が非常に幅広くなっています。

私が調べてみたところ、2025年問題に関連して国内の年間死亡数が140万人を超え、将来的には168万人にまで増加するという見通し(出典:NTTデータ 2025年6月27日公表)もあり、社会全体でこうしたサービスの需要が急増しているようです。

多くの選択肢があるからこそ、自分のリテラシーや家族の状況に合った「正しい選び方」を知ることが重要です。

運営会社の「信頼性」と「継続性」を最優先にする

サービスを選ぶ上で私が最も大切だと感じたのは、そのサービスを提供している会社の信頼性です。

デジタルデータは形がないため、もし運営会社が倒産したりサービスを終了したりすれば、預けていたデータが一瞬で消滅してしまうリスクがあるからです。

特に、死後に家族へ通知を送るような「数十年単位の約束」を伴うサービスの場合は、NTTデータのような大手企業や、長年の実績がある金融機関系など、継続性の高い運営母体を選ぶことが最大の安心に繋がります。

また、セキュリティ体制も無視できません。

大切なパスワードや資産情報を預ける以上、どのような暗号化技術を使っているか、あるいは外部のセキュリティ認証を受けているかといった点も、私がサービスを比較する際の重要な基準にしています。

目先の利便性だけでなく、「自分の死後までその会社が存続しているか」という視点を持つことが、デジタル終活を成功させる鍵と言えるでしょう。

家族への「共有しやすさ」と「更新の利便性」

どんなに多機能なサービスでも、本人が使いこなせなかったり、家族がその存在に気づけなかったりしては意味がありません。

私は、日常的に使っているスマートフォンから簡単に情報を更新できるか、そしていざという時に家族が迷わず情報に辿り着ける仕組みがあるかを重視しています。

例えば、一定期間アクセスがない場合に自動で家族へメールを送る機能や、専用のQRコードを家族に渡しておくだけで手続きが開始できるような、直感的なインターフェースを備えたサービスが理想的です。

また、費用面も継続を左右するポイントです。

無料枠でどこまで管理できるのか、あるいは有料プランにする場合の月額費用が家計の負担にならないかを確認しましょう。

私は、複雑な管理は有料サービスに任せ、基本的な「資産の所在」についてはアナログなノートに記すといった、デジタルとアナログの併用が、最も無理なく続けられる形だと感じています。

導入を検討する際は、必ず公式サイトで最新の料金体系やデータの扱いについて詳しく確認するようにしてください。

【比較】自力管理と専門サービス利用の違い

比較項目 自力で管理(ノート等) 専門サービス利用
情報の更新 自分の習慣次第。

書き直しが手間

スマホで手軽に変更・同期が可能
家族への通知 ノートを見つけてもらう必要がある 不活動検知による自動メール送付等
セキュリティ 物理的な紛失・盗難リスクがある 高度な暗号化だが、ID流出に注意
コスト 原則として無料 無料〜月額数百円程度の維持費
死後手続き 遺族が各社へ自力で連絡 サービス内で指示が集約されている

※上記比較はあくまで一般的な目安です。各サービスの利用規約、費用、提供される機能は頻繁にアップデートされるため、正確な情報は必ず各サービスの公式サイトにて最新情報をご確認ください。契約にあたって不安がある場合や、預けるデータの資産価値が高い場合は、事前に弁護士や終活カウンセラー等の専門家へ相談されることを強くおすすめします。

まとめ:デジタル終活の完全ガイド

まとめ

デジタル終活の完全ガイドとして、基本から実践、最新のツール活用までを見てきました。

大切なのは、最初から100点満点を目指さないことです。

まずはスマートフォンの世帯保有率が90.5%(総務省 令和6年通信利用動向調査)に達している今、デジタルは私たちの生活そのものであることを再認識し、身近なスマホロックやサブスクの整理から始めるのが正解です。

私が今回紹介した内容は、あくまで一般的な目安や個人の調べに基づくものです。

法的な判断が必要な場合や、資産額が大きい場合などは、最終的な判断は専門家にご相談されることを強くおすすめします

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「総務省、令和6年通信利用動向調査の結果を公表」(2025年06月04日)
https://current.ndl.go.jp/car/253615

総務省「令和6年通信利用動向調査の結果」
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01tsushin02_02000178.html

総務省「令和6年通信利用動向調査ポイント
https://www.soumu.go.jp/main_content/001011527.pdf

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NTTデータ「相続・終活に活用できるエンディングノートサービスを2025年12月から提供開始」(2025年6月27日)
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始めましょう!デジタル終活(見守り情報)
https://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_mailmag/mj-shinsen505.html

「始めましょう!デジタル終活」リーフレット版PDF(国民生活センター)
https://www.kokusen.go.jp/mimamori/pdf/shinsen505.pdf

亡くなった後も請求続く…知らないと危険な「デジタル遺品」トラブル 今できる4つの対策(TBS NEWS DIG / 2025-02-22)
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https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/900174596.html

SNS(X/Instagram/Facebook)の削除・追悼設定はいつ・何を準備すべき?(花輪行政書士事務所 / 2025-12-29)
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【2025年最新調査】デジタル終活「スマホやSNSをどうするか」(終活協議会 / 2025-09-08)
https://shukatsu-kyougikai.com/news/4059/

  • この記事を書いた人

ひとり終活

60歳をすぎて終活について真剣に考えるようになりました。 私は独身なので一人用に調べた事を皆さんにもお伝え出来るサイトを作りました。 トラブルや不安解消のために学びましょう。